L'ÉTERNEL
COUTURIER

2025年9月

4幕からなる創業80周年記念スペシャルイベント

Balmainは創業80周年を記念し、4幕からなる祝典イベントを開催。無限の創造性や意味のあるつながり、現代社会におけるファッションの役割を根幹とした、進化し続ける美とインスピレーションのビジョンに、メゾンのヘリテージと「現代の未来」の美学を織り込みます。 9月4日から年末まで行われるユニークなイベントや取り組みにインスピレーションを与えるのは、メゾンの歴史的遺産と洗練された美学。

ピエール・バルマンの永続的な共鳴を通して、時間的境界を超越します。展開されるのは、複数の物語。ニューヨークでの特別エキシビションから、地域社会との交流、そして永遠のクチュリエへのオマージュへと続いて行きます。

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バルマンが最初のショーを発表したのは80年前のこと。その記念すべきショーによって、メゾンは時代を超越したエレガンスと大胆な創造性の道を歩み始めました。そしてその道のりが今回公開されます。

このプログラムの中心にあるのは、世界を股に掛けるフレンチメゾンの指針となる精神です。メゾンは80年に渡って、パリジャンとしての洗練性や力強いエレガンス、クチュールの革新性といったバルマンの大胆な精神に忠実でありながら、モダンで適切であることを意識し、文化的な革命、社会的な変遷を乗り越えてきました。 このプログラムは、メゾンの本質を深く掘り下げる重要な時間となるでしょう。 そこで披露されるのは、これまで明かされることのなかった歴史的な品々やビジュアルストーリー。バルマンが持っていた先見の明や夢、そして彼ならではの前衛的な女性像を探求する旅となります。

80年の歴史を讃える夕べ:独占ニューヨーク展覧会

この没入型のジャーニーでは、1945年から今日に至るまでのメゾンの基本的な理念とシグネチャーに着目。パリとともに、ピエール・バルマンの先駆的なビジョンと常に進化し続けるメゾンのアイデンティティを形作った街ニューヨークへの思いを綴ります。

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パリとニューヨーク:大西洋を越えたビジョン

パリのでアトリエを開いた直後、1946年に初めてニューヨークを訪れたことがきっかけでスタートしたピエール・バルマンとニューヨークとの深い絆を探ります。街の活気あるエネルギーに魅了された彼は、クチュリエとしてだけでなく「フランス文明大使」として幾度もニューヨークを訪れます。そして、アメリカ全土で講演を行い、ガートルード・スタインやジョセフィン・ベイカー、ジュリエット・グレコのような知識人や有名人と交流を深めました。1970年、彼はマディソン・アベニューに最初のブティックをオープン。50年後、メゾンはその場所にクリエイティブ・ディレクター、オリヴィエ・ルスタン率いる新しい旗艦店をオープンすることとなるのです。

永遠のフォルム:動きの建築

ピエール・バルマンの主なインスピレーション源である建築をハイライト。彼は1933年にエコール・デ・ボザール(国立高等美術学校)に入学しましたが、ファッションへの情熱からモリニューのクチュールメゾンでも修業することになりました。この二重の専門性が50年にわたる彼の哲学を形成したのです。ピエール・バルマンは、「ドレス作りは動きの建築である」と宣言。大胆なラインや精緻なカッティング、アーチやピラミッド、「ドレスの幾何学的な中心」を思わせる構築的なシルエットをデザインに取り入れました。

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Balmainの象徴的ジャケット:1945年から今日まで

1945年のピエール・バルマンの初コレクションでデビューし、時代を超えて愛され続けるテーラードジャケットの進化をたどります。ブルトンの水兵服からインスピレーションを得たクチュリエは、大胆な仕立てによって機能的なエレガンスを再構築しました。彫刻のようなショルダーとくびれたウエストは彼のシグネチャーである「ジョリ・マダム」シルエットを定義し、6つボタンのジャケットは瞬く間に多くの支持を得ることとなりました。何十年もの時を経て、Balmainのジャケットは力強いスタイルと美的継続性の象徴へと進化してきたのです。

金色のシグネチャー:ゴールドの輝き

王族と芸術性に結びついたメゾンのヘリテージをハイライト。1940年代からのピエール・バルマンの絶妙なゴールド使いに焦点を当てます。ゴールドは装飾であるという以上に、戦後の文化的再生を体現するとともにオプティミズムや永遠を象徴しました。壮麗なマキシチェーンからゴールドのボタンをあしらった存在感抜群のミリタリー風ジャケット、そしてオリヴィエ・ルスタンによる最新のクロコダイル型押し3Dドレスまで、金箔を施した各作品はメゾンの大胆で豪華な職人技を映し出しています。

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ラビリンスの遺産:BalmainのPBモノグラム

PとBのイニシャルを掛け合わせ、メゾンの大胆なアイデンティティを象徴する「ラビリンス」モノグラムに焦点を当てます。1970年に発表されたこのパターンは、フランスの城や古典建築、イタリア・ルネッサンス期の庭園の美しさに対するピエール・バルマンの情熱を反映しています。1971年夏のオートクチュール・コレクションを席巻したこのデザインは、バッグやプレタポルテを飾りつづけ、いまではメゾンのシグネチャーとなりました。

オーナメントへのこだわり:刺繍というレガシー

Reveals embroidery as Balmain’s language of identity and craftsmanship—the purest essence of haute couture and one of the most accomplished expressions of the House's artistry and savoir-faire. Pierre Balmain’s inspirations ranged from sea pearls to floral garlands and baroque foliage. These embroidered surfaces epitomize the Houses’ couture heritage and audacious modernity, blurring the line between garment and artwork, tradition and innovation.

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スタイルのシンフォニー:ポップカルチャーのアイコンたち

ピエール・バルマンの象徴的なコスチュームと、その大胆な芸術性で文化を再構築し、女性らしさを再定義した先駆的な女性たちからのインスピレーションを紐解きます。ピエール・バルマンは、『花嫁はあまりに美しい』でのブリジット・バルドーや『ローマの哀愁』でのヴィヴィアン・リーを始め、キャサリン・ヘプバーンやカイド・チャリシー、ソフィア・ローレン、ジョーン・フォンテーヌといった魅力溢れる女性たちの服飾に携わりました。今日もメゾンは、先人たちのように慣習にとらわれず、新たなルールを打ち立てる新世代の音楽とポップカルチャーのアイコンから着想を得て、そのエネルギーを引き出し続けています。

パリ:新たなフレンチスタイルの中心地

ピエール・バルマンが若き頃よりファッション雑誌を通して抱いたパリへの生涯の愛について叙述します。1933年に建築科の学生としてパリにやってきた彼は、この都市を自由とチャンス、そして文化的な出会いを変容させる場所と考えるようになりました。戦後、バルマンは1945年にいち早くクチュールメゾンをオープンしたのです。彼ならではの「ニュー・フレンチ・スタイル」と「ジョリ・マダム」のシルエットは、パリのランドマークとその優雅さの真髄を示すパリジェンヌたちからインスピレーションを得ています。

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伝説の女性たち:バルマンの大胆なミューズたち

ここで讃えているのは、ピエール・バルマンの世界観に影響を与え、彼のクリエイティブなエートスにインスピレーションを与えた大胆で先見性のある女性たち。勇気あるシックな母親から、ガートルード・スタインやアリス・トクラスのような知識人、自信に満ちて洗練をまとったルール破りの女性たち、そして伝統とモダンをナビゲートする女王やプリンセスたちに思いを馳せます。各クリエイションにおいて、彼の世界を形成し、世界そのものを変えた強き女性たちの勇気、決意、固有の冷静さをピエール・バルマンは高く評価していました。

クレジット:

スタイルのシンフォニー:

ポップカルチャーのアイコンたち

1951年のツアーにて、ピエール・バルマンがデザインした金色のラメのドレープガウンをまとうジョセフィン・ベーカー © akg images / ullstein bild

1974年、パリのオランピア劇場で、ピエール・バルマンがデザインした象徴的な白いドレスをまとう歌手ダリダ© Keystone-France / Gamma Photo

1950年、バーナード・ショー作『百万長者婦人』の撮影現場にて、ピエール・バルマンが特別に仕立てた刺繍ガウンをまとうキャサリン・ヘプバーン撮影:Angus Mc Bean © Houghton Library, Harvard University

1952年、ニューヨークでの「四月のパリ舞踏会」公演にて、ピエール・バルマンがデザインした深いネックラインのゴールドラメのシースドレスをまとう歌手ジュリエット・グレコ© Roger-Viollet

1956年、ブリジット・バルドーとピエール・バルマン。女優はシルクの花びらの刺繍が施されたドレープチュールドレスを着用。© AGIP / Bridgeman Images

ウォーレン・ベイティ監督作『ローマの春(The Roman Spring of Mrs. Stone)』(1960年)でBalmainを着用する女優ヴィヴィアン・リー © Collection Klap / akg-images © Seven Art / Warner Bros

 

伝説の女性たち :

1930年代には自身のクチュール・ブティックを率い、起業家兼ディレクターとして活躍したピエール・バルマンの母、フランソワーズ・バルマン。