時代を超越して

アトリエと熟練職人たち

フランスの首都パリを流れるセーヌ川で行われた、「Balmain-Sur-Seine(バルマン=シュル=セーヌ)」イベント。平底の船上にて、ピエール・バルマンやオリヴィエ・ルスタンによるクラシックなピースをモデルたちが身にまとい、パリの人々にお披露目しました。それらは半世紀以上前のシルエットであるにも関わらず、創業者がミッドセンチュリーに初めて発表した時と変わらず、いまだ新鮮で、魅力に溢れ、モダンな雰囲気を漂わせていました。

チームとともに豊富なアーカイブを探究するたび、ピエール・バルマンのクラシックなシルエットは何十年も前に登場したはずなのに、現在もなお新鮮であると分かり、圧倒されます。ピエール・バルマンによる切り抜き記事やスケッチ、ドレス作品を少し見ただけで、それらが今日のライフスタイルにもすぐに取り入れられるデザインであることがわかります。もちろん、その時代を超越したデザインこそが、メゾンが75年間愛され、21世紀の今日も尚、新しい歴史を刻み続けている理由です。

- オリヴィエ・ルスタン

タイムレスであれ、タイムトラベルになるな

「ピエール・バルマンが繰り返し主張していたのは、絶え間ない進化がファッションには必要であるということでした。デザイナーが劇場で使う古典作品の衣装を作っているのでなければ、コレクションは常に現代のニーズや新しい世代ならではのトレンドを追っていなければならないのです。2023年フォールコレクションのランウェイでは、ブランド創設者の考案した伝統的なニューフレンチスタイルにオマージュを捧げつつ、メゾンならではの斬新で先進的なデザインやノンシャランなムードを大切にする創業者のモダンな哲学に着想を得ています。」
オリヴィエ・ルスタン

Balmain Timelessness
Balmain Timelessness
Balmain Timelessness
Balmain Timelessness
Balmain Timelessness
Balmain Timelessness
Balmain Timelessness

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アーカイブデザインを再解釈して生まれ変わらせるなら、現代ニーズに適応させなければならない」

- ピエール・バルマン

Bamain Timelessness

タイムレスとサステナビリティ

今日、ファストファッションとして売られた多くの服がすぐにゴミとして捨てられます。我々がタイムレスなデザインを創るという場合、それは長い年月愛されるものである必要があります。おそらく、最もサステナブルなアイテムはトレンドに左右されない服であり、そのような服はすぐに捨てられるようなことはなく、次の世代に受け継がれます。

新鮮さの衰えないグラフィックパターン

フランス屈指の美しいルネサンス式庭園にある入り組んだ迷路の魅惑の世界を反映した「ラビリンス」モチーフは、70年代初頭にピエール・バルマンによって考案されました。オリヴィエ・ルスタンは2020年にこの独特なモチーフを刷新し、再び登場させました。メゾンの膨大なアーカイブがルスタンとデザインチームに豊かなインスピレーションをもたらすことを改めて明らかにしました。

Balmain héritage
Balmain Paris Bag

永遠に愛される荘厳なパターン

80年代初頭、ピエール・バルマンは繰り返し登場させていたラビリンスモチーフを刷新。ルネサンス式庭園にある入り組んだ迷路から、隣接した宮殿にやや焦点が移されたのです。ヴェルサイユ宮殿やロワール渓谷の城の通路、ロビー、アトリウムに敷きつめられた、正方形の大理石のコントラストが織り成す魅惑的なチェック柄にインスピレーションを得て、この上なく荘厳なパターンを生み出しました。そのパターンは最新のメンズ&ウィメンズコレクションや小物にも取り入れられています。

ランウェイにて

Pierre Balmain’s timeless graphic patterns played a big part in the house’s Pre-Fall and Fall 2023 collections for men and women.

Balmain Paris Timelessness
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Paris Timelessness
Balmain Timelessness runway

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シルクスカーフ スタイル

ピエール・バルマンによって70年代に考案された上品で時代に左右されないスカーフスタイルは、オリヴィエ・ルスタンの率いる2023年プレフォールコレクションの着想源となっています。多くのシルクアイテムには、長年愛されてきたメゾンのグラフィックパターンが取り入れられています。

Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway
Balmain Timelessness runway

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オリヴィエ・ルスタンの10年

オリヴィエ・ルスタンがBalmainのクリエイティブ・ディレクターに就任して10周年を記念し、2022年春コレクションのランウェイはそれまでのルスタンの作品をいくつか再解釈したアイテムで締めくくられました。そこでも明らかであったのは、タイムレスなデザインを作り続けてきたメゾンのレガシーの上にルスタンが立っていることや、その延長線上で、フレッシュさに満ちたブランドの新たな歴史を刻んでいる彼の秀でた才能です。

Balmain Timelessness Runway
Balmain Spring 2022 Finale a Rousteing retrospective
Balmain Spring 2022 The Runway
Olivier Rousteing - Far from typical
Olivier Rousteing - Far from typical
Olivier Rousteing - Far from typical
Olivier Rousteing - Far from typical
Olivier Rousteing - Far from typical
Olivier Rousteing - Far from typical
Balmain Timelessness Runway
Balmain Spring 2022 Finale a Rousteing retrospective

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10年間を回顧した2022年スプリングコレクション

『これらのいくつかの初期の作品をデザインしたときは20代かそこらで、誰かに『いつか回顧展で発表することになるかも』なんて言われたら、間違いなく笑っていたでしょう。しかし、今日、この瞬間、今いる場所に連れて来てくれた旅のマイルストーンなのだと理解できます。」
オリヴィエ・ルスタン

卓越したテーラリング

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